茶席の花 🌙

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Column 1

                                  梶谷 栄治

茶の湯の世界では、四季の移ろいを大切にした茶会が催され、茶席の花は季節そのものです。利休居士が 「花は野にあるように ・ ・ ・ 」 と教えられたように、ありのままに入れるのがいいです。  
床の花によって季節を ・ ・ ・   入れられた姿によって茶趣を ・ ・ ・
一般に知られている生花(流儀花)とは異なり、茶花はどこまでも茶花です。
客は一服のお茶を賞味しながら、亭主の心づかいと自然の息吹を感じとります。

令和3年3月
シラタマツバキ
Camellia japonica’Shiratama tsubaki’<白玉椿>
コウバイ Prunus mume<紅梅>

お雛さんのころ、白玉椿 (加茂本阿弥 )が膨らんできました。
大ぶりのどっしりした蕾を見ると貫禄さえ感じます。
加茂本阿弥という名は 江戸時代、京の賀茂に住んでいた本阿弥光悦から、という。
添えた枝は紅梅。
磁器に入れ真塗りの矢筈板に乗せました。




令和
3年2月
ハンノキ Alunus japonica<榛の木>
ツバキ Camellia japonica<椿>

一年で一番寒い時、炉の火が席中を温めます。
そんな時、外では少しずつ木々が変化を見せ始めます。
ハンノキとツバキを合わせて入れました。




令和3年1月
ヤナギ Salix babylonica<柳>
センリョウ Sarcandra glabra<センリョウ>

お正月を祝う床には、青竹の筒に柳を入れ、改まった気分になります。 
柳がもっと長い時には、結び柳 にします。(H30年正月の床)
青竹の筒に柳を入れた口元には紅白の椿を入れる事が多いですが、今回赤い実を付けている千両としました。



令和2年12月
ヒュウガミズキ Corylopsis pauciflora<日向水木>
ツバキ(’セイオウボ?)  Camellia japonica(‘seiobo sp.)
<椿
(‘西王母?)>

晩秋から初冬にかけて 照り葉とツバキの取り合わせが2回続きました。
ヒュウガミズキの原産地は宮崎県地方ではなく、石川県から兵庫県の日本海側。
誤認されないように別名(ヒメミズキ) が付けられたのかも。
いよいよ年の瀬、一年の無事を感謝、 「無事是貴人」



令和2年11月
ヤマボウシ Cornus kousa<山法師>
ヤブツバキ Camellia japonica<藪椿>

今年も開炉の季節になりました。 
陽に照らされ色づきはじめた葉で、秋の野や山は人の目を楽しませてくれます。
綺麗に色づいた照り葉は茶席の床に重宝されます。
開炉の稽古場では、床に入れられた照り葉を楽しみながら、風炉から炉への変化を感じ、小豆の物を食べてお茶を頂きます。



令和2年10月
フジバカマ Eupatoriu japonicum<藤袴>
ワレモコウ Sanguisorba officinalis<吾亦紅 吾木香>
シュウメイギク Anemone hupehensis<秋明菊>
シュウカイドウ Begonia grandis<秋海棠>
シオン Aster tataricus<紫苑>


日本の秋の野は美しい。10月は風炉の名残。
名残にふさわしく、秋の野に咲き乱れる花の数々をたっぷり入れて、床釘に・・・、葉や茎に芳香があるという、フジバカマ。
各地の日当たりの良い丘や、山地に生え、他の多くの花との取り合わせがいい、ワレモコウ。
白花もあり、貴船菊という別名もある、シュウメイギク。
中国から観賞用として来た多年草で、各地の日陰の湿った所に野生化したという、シュウカイドウ。
そして、根が鎮咳、鎮静、といわれる シオン の五種。




令和2年9月
オトコエシ Patrinia villosa<男郎花>

感染を気にしながら猛暑・酷暑の毎日。でも今はもう立秋どころか、お彼岸の月。朝、林縁を走っていて オトコエシに会い、魚籠に一種入れました。





令和2年8月
ムクゲ Hibiscus syriacus<木槿>
ヤハズススキ Miscanthus sinensis ‘Zebrinus’<矢筈芒>

「 冬の椿、夏の木槿 」 は双璧と言われ、真夏の席に好まれています。
日中の暑さを避けて、早朝の涼しく爽やかな時(6時ごろ) 「朝茶」 の茶事に案内されると、後座の席には、掛け軸を外された床釘に、亭主の心こもった花が掛かっていて、そこで濃茶・薄茶を頂きます。
今回、薄紅のムクゲを、ヤハズススキと一緒に鮎籠に入れました。




令和2年7月
ナツツバキ Stewartia pseudocamellia<夏椿>

梅雨からいよいよ盛夏に、この頃になると風炉の熱で席中もだんだん暑くなってきますので、釜の中程と風炉の上縁がきっちりと合う切合風炉にします。
そんな夏に咲く、ナツツバキを魚籠に入れました。
花の命は短く、一日花とか。
純白の花に気品を感じます。




令和2年6月
サワフタギ Symplocos sawafutagi、
      Symplocos chinensis <沢蓋木>

初風炉の爽やかな頃から盛夏に至る頃まで、野も山も一層華やかに。
そんな頃小さい花を沢山つけたサワフタギを、鮎籠に一枝入れ、後座の床に掛けました。





令和2年5月
シャガ Iris japonica<射干、著莪>

茶席の花5月、手付置き籠に シャガ 一種入れました。
「 炉のあとは 一畳青し ほととぎす 」  
薫風爽やかな 5月、 11月からの炉をしめ、風炉の席に。
炉の部分を切り取った畳を仕舞い、半年片付けてあった少し青みの残る感じの畳に敷き替えます。
そんなころ ほととぎすの一声が・・・
そんなころ 山地の林内、林縁には シャガ の花が賑やかに・・・



 

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