滋賀森林インストラクター会は、滋賀を中心に多様な森の魅力を紹介し、皆様が森に親しみ、つながりを深めていただくため、各種イベントの開催や森林環境教育の講師派遣など、森に関する様々な活動をしています。当会は、平成6年4月に設立され、現在33名の会員が、県下各地で活動を展開しています。イベントに参加したい 、森で楽しみたい、森で学びたい、森でいやされたい、森を守りたい・・・そんなときは、是非私たちに声をかけて下さい。 (青地 をクリックすると内容がみられます。)
森林インストラクターは、(社)全国森林レクリエーション協会が実施する資格試験に合格した者で、自然と森林の仕組み、森林づくりと林業、野外での活動、教育の方法安全対策のすべてについて、一定レベルの知識を有する「森の案内人」です。

代表者 | 会長 高橋 優 |
佐々木 建雄(第3代会長)
9月のこの一枚は「衣装替え」と題して、ホンドテンのご紹介です。
7月の末近く、猛暑、酷暑の真っ只中でしたが、京都の愛宕山に登らないかと山仲間からお誘いがかかり、ためらいつつも話に乗ってしまいました。
予想通りの悪戦苦闘でしたが、搬送されることもなく、無事下山することができました。
その道中でのこと。登りの行程のほぼ中間辺りで、登山道を横切る小動物と遭遇。
体つき、毛の色からイタチだと思ったのですが、束の間立ち止まってこちらを向いた時の顔は黒っぽい毛の色でした。
また、四本の脚も黒っぽい。
イタチの毛の色にも個体差があるのかな、とその時はそんな感覚でしたが、後で気になり調べてみると、イタチの仲間のホンドテンでした。
ホンドテンは、冬毛は明るい黄褐色で、特に顔は白い毛で覆われているのですが、夏毛は褐色に変わり、顔や四肢は黒く変わります。
ホンドテンは日本固有種で、昔は毛皮が高級襟巻として珍重され、乱獲された時期もあったようですが、現在は保護され、個体数も適正な数値を維持しているようです。
雑食性なので、餌の種類が多く、生存競争には有利なのかも知れません。
野生のテンを見られるなんて、猛暑のなかを頑張ったご褒美でしょうか?
<ホンドテン:Martes melampus melampus<本土貂>>
※ 制作の裏側
今回の愛宕山登山で出遭った動物はホンドテンだけでなく、実はもう一種類いました。
下山は月輪寺というお寺を経由するコースをとったのですが、そのお寺の境内で休憩中、一頭のシカがやって来たのです。
人が居るのも眼中にないかのように、悠々と目の前を通り過ぎていきます。
考えてみれば、これが本来の姿なのかも知れません。
彼らが、自分たちの領域で堂々としているのは当たり前。
よそ者である我々の方が、遠慮しながら、そっと立ち去るべきでした。
(作品データ:水彩F4号 WATSОN 透明=W&N)
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