茶席の花 🌙 H30.6~R1.5

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Column 1

                                  梶谷 栄治
令和元年5月
ウワミズザクラ  Pauds grayana<上溝桜>
ミヤコワスレ  Gymnaster savatieri<都忘れ>

ウワミズザクラ、ミヤコワスレ、
茶事で、掛物をはずした後座の床にはこんな取り合わせも ・ ・ ・


平成31年4月
トサミズキ  Corylopsis spicata<土佐水木>
ジンチョウゲ  Daphne odora<沈丁花>
トサミズキとジンチョウゲ、匂いの強いものや毒のあるものは茶席の花として使わないのが約束。それなのに トサミズキと一緒に。
この時季、未だ香りも弱く、毒を感じず、遠慮して咲いていましたので・・・・


平成31年3月
ミツマタ  Edgeworthia chrysantha<三椏>
ヤブツバキ  Camellia japonica<藪椿>
ミツマタ、ヤブツバキ。 枝がすべて三本に分かれるのでこの名があり、三叉とも書かれるそうです。木の皮の繊維から良質の和紙が作られます。花は葉に先がけて咲き、蕾のついた枝を茶花に使います。この枝の裾に、開いたヤブツバキを入れました。


平成31年2月
スイセン  Naricissus tazetta<水仙>
茶席の花は季節を大切にすることから、「花の暦」といわれます。
水仙は利休や、滋賀に縁の深い小堀遠州ら、初期の茶人に愛好され、特に遠州は、水仙の清楚な姿に、きれい・さび を感じたそうです。 
この花の気品を生かすには一種入れが一番。
広口の花入に茎葉の裾は広げずに入れました。


平成31年1月
ロウバイ  Chimonanthus praecox<蝋梅>
ツバキ ’セイオウボ  Camellia japonica’seiobo<椿 ‘西王母>
新しい年を迎え、お正月は茶席の床も気品良く、椿と蝋梅を合わせました。
開炉から年末年始の床に、蕾みの膨らみはじめた西王母、蝋梅は炉開きの頃には照り葉の枝を使いますが、正月には花の枝がいいですね。
敷板も格調高く真塗りの矢筈板


平成30年12月
ダンコウバイ  Lindera obtusiloba<檀香梅>
ツバキ’ハツアラシ  Camellia japonica’hatsuarashi<椿 ’初嵐>

ダンコウバイ と ツバキ  椿は初嵐(はつあらし)   
木枯らしが吹いて秋の野の花は枯れ、色づいた木の葉みんな枯れてゆく。
主役になってくる花の蕾みが膨らんできます。


平成30年11月
カキノキ  Diospyros kaki<柿の木>
ヤブツバキ  Camellia japonica<藪椿>

霜月、開炉の月に入ってくると、野も山も、里では木々がそれぞれに色づきます。
茶席の床には信楽の花入に柿の照葉、そして,夏の木槿と冬の椿といわれるように、椿の蕾みも入ってきました。


平成30年10月
ヤブラン  Liriope muscari<藪蘭>
いよいよ風炉の名残り、名残りの花は賑やかく入れることが多いです。でも、日陰で、静かに咲いているヤブランの姿を見て、「 これ一種だけにしよう、」 と思い、かまくら籠に入れました。


平成30年9月
ベニフヨウ  Hibiscus mutabilis<紅芙蓉>
ベニフヨウ、茶席の 花は朝開いて夕方しぼむのがいいと言われます。 フヨウの花は朝開き、夕方早めにしぼみます。 葉と蕾が多く付いています。 青磁の耳付花入に、葉も蕾も随えて一花入れま した。 敷板は真塗りの矢筈板にしました。


平成30年8月
ヤハズススキ  Miscanthus sinensis ‘Zebrinus’<矢筈芒>
ムクゲ Hibiscus syriacus<木槿>

矢筈芒(やはずすすき),葉に矢筈状の白斑があり、風炉の花として入れる期間が長いです。 木槿(むくげ)は底紅(そこべに)で宗旦木槿(そうたんむくげ)とも言われ、利休の孫、宗旦の好みだったそうです。
横物の掛軸の真下に、宗全籠に入れました。


平成30年7月
ヨウシュヤマゴボウ  Phytolacca americana<洋種山牛蒡>
夏が近づくと白色の小花をたくさんつけているのを目にします。
花後に紫黒色の実を付けますが、その前の花の可憐なあいだに茶席の床に、「葉が大きいので整理して・・」という茶人もあるようですが、敢えてそのまま入れてみました。


平成30年6月
ヤマボウシ  Cornus kousa<山法師>
炉が閉じられ、道安の風炉釜が置かれた茶室に爽やかな薫風が通り抜けると
山の緑も少しづつ濃くなり、茂った葉の上には白い花が目立ってきます。 
比叡山中を歩いている様な姿の山法師。
一つの枝にたくさんの花を付けていることが多いですが、この枝には一輪。


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