滋賀で見た虫たち ♬

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Column 2
                    関澤友規子
滋賀で見かけた虫たち♪17 2019.11
ヒメヤママユ
Saturnia jyonasil <姫山繭>

秋も深まるこの時期、出会うのがヒメヤママユ(10-11月出現)

4つの眼玉模様で「敵」を脅かすのかな。触覚が太いアンテナ状なので男子でしょう。

食樹はブナ科からサクラ、ケヤキまでの広食性
いずれも2015年10月17日の金勝山のトイレ前で。
ヤママユ
Antheraea yamamal <山繭>

またこの仲間のヤママユはこちら(2014年9月の湖北)
上記↑のヒメヤママユより少し早い時期(9-10月)に羽化して来るようです。



このお腹の大きさ、女子で産卵はまだでしょうか。

ブナ科コナラ属や同科クリ属などが食樹。天蚕として長野等で飼育もされているようです。
因みにこんな色のもいて(いずれも2015年10月の比叡山平)



色で雌雄が解る?と思ったけど、どうも色にも種々あるようで


この短いアンテナの様子から、これも女子のようです。


滋賀で見かけた虫たち♪16 2019.10
クロコノマチョウ
Melanitis phedima <黒木間蝶>

9月下旬の湖東で見たクロコノマチョウの幼虫



鮮やかな緑の体に黒い顔、それも兎か猫かはたまたバイキンマンか…


それにしても「顔」が毛深いですね。

この「頬」の辺りに6個の単眼があるか、と何枚も撮ったけどよく解らない。

クロコノマチョウはススキなどイネ科の葉を食べて育つ蝶。
親はまだ見つけられていませんが(大汗)黒地の渋い蝶なのに、幼虫のこのビビッドな美しさ。とは言えススキにぴたっとくっつくとなかなか見つけられない。
今回ようやく見つけた嬉しいお子でした♪


滋賀で見かけた虫たち♪15 2019.09

ハイイロチョッキリ
Cyllorhynchites ursulus <灰色ちょっきり>

9月初めの湖東の河辺生きものの森では、地面に何枚かの葉とドングリの付いた小枝が落っこちているのをよく見かけます。



その帽子(殻斗)に小さい穴が開いています。


↑がコナラを落としたチョッキリ本人。


ドングリと共に1枚

ハイイロチョッキリはゾウムシの仲間。8月~9月にコナラ、クヌギなどブナ科のまだ柔らかいドングリに「象の鼻」のような「口」で穴を開けて産卵。
その後、「ちょっきり!」と枝を切って地面に落とします。
なお「切り落とさない」派もいるらしいけど、その場合も前もって枝に切り込みを入れているので小枝は風などで自然落果するとか。

卵から孵化した幼虫はドングリを中から食べてから土の中に潜って越冬し、翌年羽化して出て来たらまた親と同じくコナラなどに登るのでしょう。


滋賀で見かけた虫たち♪14 2019.08
ヒメクチバスズメ
Marumba jancakowskii <姫朽葉天蛾>

7月上旬の伊吹山で見かけたヒメクチバスズメ

山上駐車場のトイレの壁に数匹いましたが、この日は羽化ラッシュなのか?


横から見た姿。この腹部の反り方が楽しい。


蛾は♂に櫛ヒゲ状の触覚はよく見かけますが、これは「鞭」のような…雌雄どちらだろう。
幼虫の食樹はシナノキ科。そう見かけない蛾のようで、流石は伊吹山でしょうか。

クチバスズメ
Marumba sperchius <朽葉天蛾>


またよく似ているこちらは2年前の7月半ばに比良山上で見た同属のクチバスズメ
ヒメ…とは翅の内側の模様や●が違い、幼虫はブナ科のコナラ・クヌギなどが食樹。


横から見たクチバスズメ


滋賀で見かけた虫たち♪13 2019.07
ホシベッコウカギハ
Deroca inconclusa phasma <星鼈甲鉤翅>

7月になりました♪ 7月と言えば思い出すのがこちら・ホシベッコウカギバ

初めて見たのが2011年7月1日の比良山上。少し前まで雨だったのでか、半透明の翅に水滴が…で息を飲みました。こんな美しい蛾もいるのか、と。当時持ってた概念を打ち崩してくれた蛾でもあります。翅を広げると2-3㎝程の小ぶりの蛾で、ヤマボウシやクマノミズキ(ミズキ科)を食樹とし、春―秋に3回発生なら、また出会えるかも。冬芽付近で丸くなって幼虫越冬するとか、それもまた見たいですね。

2枚目のは2018年、こちらも7月1日のビラデスト今津の山研修で見たもの。
この日は羽化の日だったのか、山の中のあちこちで見かけましたが、やはり小さいものの
この「半透明」で清楚なのにインパクトありますね。地面にへばりつくのも何か意味がある
のかな。因みにアンテナ様のこの触覚なら、どちらも男子でしょう。

ビラデスト今津の山で

滋賀で見かけた虫たち♪12 2019.06
エゴツルクビオトシブミ
Cycnotrachelus roelofsi <野
茉莉鶴首落とし文>
6月始め、長浜の奥の山で見かけたこちらの虫は・・・

                        ・・・エゴツルクビオトシブミ

男子は体長(触覚は別)7mm程で首長、女子はそこまで首長ではなく5mm程とか。
エゴノキの葉に揺籃を作って産卵する「鶴首」のような、でこの名前でしょう。
この日、手近にエゴノキがあったので「もしや」と見たらいました。かなりの首長ですが、するとこれは男子で、女子を待っているのかな。


因みにエゴノキは5月に可愛い白い花の咲く木です。



↑7月頃出来る虫こぶ(エゴノネコアシ)も有名。


さて揺籃を巻いていたこの子は女子でしょう。首が長すぎるとこの仕事がしにくいとかで、確かにこの子はそこまで長くない。ともかくお母さんは大忙しのようでした。
因みに「落とし文」にも2種あり、揺籃を下に切り落とす派と枝上に残す派とある様で、こちらは後者らしいけど、先を急ぐのでここまで。もっと見ていたかったですが。

滋賀で見かけた虫たち♪11 2019.05
ウスタビガ
Rhodinia fugax <薄手火蛾、薄足袋蛾>

青葉の季節になりました。2014年の湖北の山研修で見かけたこちら。
ヤママユガ科・ウスタビガの幼虫です。まずは5月下旬の3齢幼虫。

もう1枚どうぞ。何とか難を逃れようと身を縮めているような。

脱皮したてのこのくしゃくしゃ感、ケンポナシの葉裏に居ました。

2週間後の同じくケンポナシの葉裏で更に2回脱皮しての終齢幼虫(脱皮して間なし)

この終齢幼虫は何と「鳴きます♪」
…幼虫を指でつまんでそっと押すと「きゅい、きゅい」とネズミのような鳴き声が。
どこに発声器官を?で不思議なので何度もTRYしたいですが、
そこはストレスフルなので1回で止めましょう(汗)

因みにこのウスタビガの繭は冬の落葉した林で目立つ「ヤマカマス」。

これは何も知らなかった頃、我が家に持ち帰ったコナラの枝にあった繭。
既に中身はもぬけの殻ですが、羽化直後に産卵したのでしょう。
気の毒な事をしてしまいました。
成虫は何故か写真がありません(涙)是非、画像を探してみて下さい。

滋賀で見かけた虫たち♪10 2019.04
ビロードツリアブ
Bombylius major <天鵞絨吊虻、天鵞絨長吻虻>

4月になりました。やや寒い春ですが、春と言えばの虫はこちら、ビロードツリアブ。
年に1回、早春に出て来るこの小熊のようなアブはホバリングして蜜や花粉を食べます。
その姿が「吊られている」ように見えるので「ツリアブ」。可愛い外見ですが、幼虫は地面の下にいる「ヒメバチ」等の幼虫に寄生して生きるらしい…厳しいですね。


2017年4月上旬の奥伊吹。ひなたぼっこしてます。


2019年3月31日の栗東こんぜの里にて。↑2枚とも眼が引っ付いているので男子です。

女子は眼が離れて付くので、その理由は?と思うと、男子は「縄張りを張ったりメスを探索する関係上、視力が発達した」と言う事なのでしょうね、と昆虫学者の方からお聞きしました。ありがとうございます。


滋賀で見かけた虫たち♪9 2019.03
イタドリハムシ
Gallerucida bifasciata <虎杖葉虫>

啓蟄も過ぎ、ようやく春の日差しも…ですが、まだまだ寒い日もありなかなか虫のお出ましも、ですが、3月と言えば毎年出かける湖東のユキワリイチゲ自生地。ここで見かけたのがこちらイタドリハムシ。2015年3月25日です。



イタドリハムシは名前通り、イタドリやスイバが食草のハムシ。模様には個体差があるようです。成虫越冬なのでどこかでじっと春を待っていたのですね。全国各地にいる普通種ですが、7.5~9.5mmとやや大型でこの色と模様、てかり具合で見つけると嬉しい春の虫の1つです♪



ちなみにこの湖東の神社ではこんなハムシも。2013年3月25日。



この写真1枚きりなので何ハムシか?ですが、この子も成虫越冬かな。有毒のキンポウゲ科を齧るハムシってさて?ご存知の方、宜しくお願いいたします。

滋賀で見かけた虫たち♪8 2019.02
オオキンカメムシ
Eucorysses grandeis <大金椿象(亀虫)>

冬真っ只中です。残念ながら殆ど虫を見かけません。そこで冬でも、と思い出すのがこちら、オオキンカメムシ。「大」と言うだけあって体長20-25mmでこの鮮やかさ。2016年12月の湖西・白髭神社の裏山で見つけた時は既にお亡くなりでしたが、嬉しい出会いでした。


熱帯系のカメムシで本州南部以南に見られるも、その地域でも暖かい場所の椿やトベラなどで集団越冬とのこと。幼虫も成虫もアブラギリ食というので神社の裏山を探したものの、アブラギリは見当たらず…。なお面白い事にシナアブラギリでは幼虫は育たないとも。

他に、と探して出て来たのが2017年1月のこちら。残念ながら滋賀ではなく、京都府八幡市の流れ橋近くの河川敷でのものですが、モズのハヤニエでしょう。南無。冬らしい光景ですが…では「生きたオオキンカメムシ」是非、皆さんも見つけて下さい。


滋賀で見かけた虫たち♪7 2018.12
ヒメカマキリ
Acromntis japonica <姫蟷螂>

カマキリシリーズ第3弾?今回は湖北・近江塩津から木ノ本への琵琶湖岸沿いの道で2012年10月下旬に見かけた小さなヒメカマキリです。


日本のカマキリの中で唯一ハナカマキリ科に属し、体長25-32mm 成虫出現期は9-11月小ぶりなサイズの割に? 眼が獰猛な感じ。
野生のカマキリらしい、と言うべきか。
お腹が大きいので産卵前の女子でしょうか。


このヒメカマキリを見て「あ」と思うのには前段がありました。
それは滋賀ではなく京都で、でしたが、
今回の湖北より3年前の2009年12月上旬の化野念仏寺で出会っていたから・・・。


それは本堂前の焼香机の上、「お焼香の手引き」が入った箱に居たのです。
初冬の光の中、良い香りに、このカマキリはきっと「ありがたい所」に旅立つのだろうなと思ったものです。

因みに京都府準絶越危惧種でもあります。

滋賀で見かけた虫たち♪6 2018.11
ハラビロカマキリ
Hierodula patellifera <腹広蟷螂>

カマキリシリーズ第2弾!今回はハラビロカマキリ。特に珍しいカマキリでもないのですが、数年前の10月、湖西の「波打ち際」で見かけました。何でこんな場所に?と思い、気づいたのが「ハリガネムシ」。幼虫が水生のハリガネムシはカマキリやカマドウマの体内に入って成長。交尾・産卵の「その時」が来たら、何かの成分を出し、「水辺に行け」とカマキリを水辺に誘う、というあの話。きっと…と水辺で逡巡しているカマキリを見ていると、急に大きな波が来て、あっと言う間にカマキリはぷかりと水に浮き、そのまま引いてゆく水に乗ってどんどん遠くに…。湖西の水の透明感がまた感無量の光景をどうぞ。



因みにハリガネムシはこちら
これは滋賀で見たものではないですが…犠牲者はやはりハラビロカマキリです。数年前の9月



滋賀で見かけた虫たち♪5 2018.10
オオカマキリ
Tenodera aridifoliai <大蟷螂>

数年前の9月下旬の伊吹山麓歩きで見たこちら。
多分オオカマキリと思うのですが、きっちり首の下の色を確認しておりません。
何せ「お取込み中」でしたし。。秋ですね♪




滋賀で見かけた虫たち♪4 2018.08
ミヤマカラスアゲハ
Papillo maakii <深山烏揚翅>

三年前の7月下旬、湖北・高時川上流で見かけた豪華な光景。
ミヤマカラスアゲハ達が群がっている落葉の下には一体何があるのか。







この日の帰り道では、ほぼ同じ場所で斜面に群がっての吸水光景も。
吸水と言ってもその水には何らかのミネラルとか何かの成分があるのかと。
おそらく彼らは全て男子でしょう。大事な「仕事」の為には脇目もふらずに、
時には獣糞等にもの蝶には時に見かける光景ですが…彼らは無事にこの後、
子孫を残せたのでしょうか。湖北・高時川ならではの記憶です。



滋賀で見かけた虫たち♪3 2018.07
オナガバチ <尾長蜂>
3年前の初夏、湖西の里山で見かけたこの寄生蜂。檜の間伐材の上であちらにこちらに飛んではこのポーズを繰り返す。食べていた弁当を置いて確認するも、やはりお母さんが産卵だ。木材の中にいるカミキリムシ等の幼虫を探し当て、木材の上から産卵管を伸ばして産卵というスゴ技。産みつけた卵は幼虫を餌として育つというのがまた。体長より長い産卵管を持つので尾長蜂とはよく言ったもの。ただただ唖然として見守るしか…でした。なおヒメバチ科オナガバチ亜科までしか解らず、オナガバチは総称です。

長い産卵管・・・・皮の上から。



滋賀で見かけた虫たち♪2 2018.06
トリノフンダマシ
Cyrtarachne inaequalis <鳥の糞騙し>

色とりどりだった緑もすっかり濃い緑になりつつあります。そんな初夏に出会った虫はこちら「トリノフンダマシ」です。不思議な形状ですが、これは「クモ」。3年前の6月に鏡山研修で出会ったもので、ヤマハゼの葉裏で見つけ、嬉しく何枚も撮りました。
脚をきちんと折り畳んでいると「?」ですが、逃げるとクモと解りますね。「蛾」を専門に食べるクモで、そのため昼間は葉陰で休んでいるようで、そこも面白いですね。
昨年の神戸森林植物園研修で見かけた「卵のう」もユニークな形です。
ところで草むらにしゃがんで撮りまくった際、私のズボンの裾から嬉しくないヤツが‥マダニです。気づくのが遅れ、皮膚科に駆け込みました。皆さんもどうぞ気を付けて下さい。残念ながら?その写真はありません(涙)



滋賀で見かけた虫たち♪1 2018.04
ミヤマセセリ Erynnis montanus<深山挵>
4月半ばの晴天の日、日向ぼっこで体温上げしてたかと。
食樹はコナラ、クヌギ、ミズナラなど。日本各地の平地から山地の落葉広葉樹林に生息。
丘陵地の雑木林では比較的残っているものの、管理が放棄された暗い林では生息地として不適なので低地部では減少傾向にある、と(フィールドガイド・日本のチョウ)

翅を広げて2㎝程の小型の蝶。ちらりと飛んでは止まる、を繰り返すので「あれ?」と解った次第。急に暖かくなった日だったのが幸いしました。湖西の山麓もまだまだ豊かだな、と嬉しいですが、ここでも鹿・猪害は大変で、この日も住宅地傍で猿たち、また川を少し上がった河原で鹿たちを見ました。いずれも真昼間なのに…。
増えすぎた鹿のドングリや幼木の食害が心配ですが、滋賀県北部のナラ枯れは収まりつつあるようなので・・・。

湖西でこの先もまたこの蝶に出会えますように。

この春、湖西の森で出会ったミヤマセセリ女子
前翅表の中央部の「白帯」が女子の特徴